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安全運転
2024.01.14 (日)
安全に駐車ができる人は、車をバックさせる前から安全に駐車するやり方をしています。
しかし、多くの人が車庫へバックさせる時になって初めて「安全な駐車」をやろうとします。
バックさせる前とバックさせる時の差が、実は事故になるかならないかを左右していることにも気づいてもらいたいです。
そのために、入庫する前に接触するといった事故を起こす事があるのです。
この記事では、運転講習歴10年以上の私たちヒューマンダイナミクスのスタッフが、実際に運転講習を受けるお客様へ伝えている駐車方法について書いていきます。
目次
初めに、私たちの運転講習を導入している企業担当者様の声をいくつかご紹介いたします。
1、 バックするときに、バックモニターに頼りすぎて後ろをぶつけてしまう
2、 見ていると言っていたのに、実際は見た「つもり」になっていてぶつけてしまう
3、 駐車が苦手な若手社員が多い(運転経験が少ない)
4、 バックするときに片方の後ろだけを見ている
5、 バックを始めてから後ろを見始めている
主によく聞く声を5つ挙げてみました。
ほとんどが、確実に安全を確かめていないという事が原因だと感じているようです。
ただ、ドライバーご本人に確かめると「見ていた」という答えが返ってくることがほとんどです。
つまり、ドライバーは無意識にやっており、実際は見ていなかったとしても見たつもりになっていることが大きな要因だと伺えます。
バックをさせる前から駐車場での事故防止をすることで、結果的に安全な駐車になることを覚えてぜひ実践していきましょう。
入庫する場所を決めたら、自分の車が入ることに対して安全かどうかをよく観察する。
空いている場所を見つけたというだけでは、車を停める時に障害となるものや接触の危険性があるものを見落とすことがあります。
奥行きや横幅の広さはどうか。入庫する際に、どのような点に注意をしたらいいかを観察しておくのは大事です。
そのためにも、入庫する場所の前で車を一旦停止させ、場合によっては車から降りて観察するくらいまでやりたいものです。
バックモニターだけを注視すると、バックモニターの死角を見落とすことがあります。
なぜならバックモニターのカメラは、後方すべての範囲を見ることができる訳ではないからです。カメラに映らない箇所は、ドライバーの目で直接確かめるしかありません。
他にも左右のドアミラーを使うこと。ドアミラーで見えても距離感が掴みにくい場合は、車から降りて見てみる。
車の接触を防ぐには、自分の目で直接確かめる作業を“めんどくさい”と思わずにやる事です。
駐車をするときに一箇所を見る時間を長くすることは危険です。なぜなら、見ていない箇所の状況が変わっても気づくことが遅れるからです。
例えば車をバックさせる時に、右後ろを見ながらバックをしていたとします。
この時に、どれくらいの時間右後ろを見てバックをしていたか。5秒、10秒・・・。
普段の私生活では短いと感じる時間でも、車を動かしている5秒、10秒という時間は周りの状況が変化するには十分な時間です。
また、安全確認の基本になりますが、見るというより状況が変化しているかを観察する事が効果的です。
周囲を確認するということは、一箇所を見続ける時間を少なくし、可能な限り危険箇所を短い時間で繰り返し観察することです。
確実にやっておきたいことの一つです。
車を止め、バックする前に後方の様子を確認してください。
前に進む時は、あらかじめ前を見て安全だから進む。それと同じで、後方が安全だからバックする。
言葉で言うのは簡単ですが、よく見ると車が少しバックしてから後方を見る人が多いです。
交通事故の根本的な理由として多く挙げられるのは、安全不確認(見落としや見たつもり)や判断不良です。
これを防ぐためにも、ギアをRに入れる前に後方を確認。ギアをRに入れたら「イチ、ニ」と心の中でつぶやきながら後方を確認。そのあとにバックする。
とてもシンプルなことだと思いますが、案外実践することで後方の確認ができます。
ぜひやってほしい対策の一つです。
やるべきことが整理できたら、あとは反復練習をして身につけていきます。
1、入庫場所を確認する
2、車をどの位置からバックさせればいいか決める
3、自分の車の周囲後方の安全を確認する
4、ギアをRに入れて、下がる前に再度後方の確認をする
(障害物、工作物などがあれば距離感も確かめる)
6、 バックする時の速度はゆっくりに。アクセルは必要以上に使わず基本はブレーキのみ
7、 一度で入らなくてもやり直しをする
8、 焦らず急がずに駐車する
一連の流れを参考までにまとめてみました。
ぜひひとつ一つのプロセスを、確実に丁寧に反復して身につけてください。
駐車場は、不特定多数の事故要素があります。
駐車場の形状、他の車や歩いている歩行者、工作物など。そこにドライバーの心理状態も加わると事故要素は多岐にわたります。
車を動かすスキルだけを身につけても、安全を確かめることや危険を予測すること、そしてドライバーの焦らない気持ちなどマインドも必要です。
このように、事故要因を一度整理してみることから始めてみてください。
私たちも、引き続き「思い通りに安全な駐車できる方法」を講習でも伝えていきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚、下記の記事でも安全に駐車できるための方法をまとめてあります。
こちらもぜひご覧ください。