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安全マインド
2025.02.07 (金)
令和5年における交通事故発生件数は307,930件、そのうち死亡事故発生件数は2,618件でした。
交通事故による死者数は減ってはきているものの、まだまだ発生件数も死者数も少ないとは言えません。
多くの死亡事故の発生の原因は、運転に集中していないことによる「漫然運転」や十分な安全確認をしないことによる「安全不確認」、他のことに目を向けていた「脇見運転」が原因です。
これら全ては、安全運転義務違反という法令違反になります。
「自分は運転に集中しているから大丈夫」と思っていても、ほんの一瞬の気の緩みや漫然な気持ちが、大きな交通事故に繋がることは少なくありません。
この記事では、運転にはどれだけ安全確認が重要なのか。
そして、具体的な安全確認とはどのようなものなのかを解説していきます。
目次
図からも分かるように、令和5年の交通事故死亡件数のうち半分以上が安全運転義務違反によるものです。
そのうち、漫然運転が418件(16%)、安全不確認が325件(12.4%)、脇見運転が262件(10%)となっており、この3つだけで安全運転義務違反の約70%を占めています。
分かりやすく言えば、運転に集中していないことや安全確認を徹底することが不十分だったと言わざるを得ないということです。
次からは、安全不確認と漫然運転の特徴について見ていきましょう。
ここでは、私たちが運転講習を行っていて、「安全確認が不十分」と思う方の特徴をいくつか示したいと思います。
例えば横断歩道を見るときに、横断歩道を渡っている歩行者は見ていますが、「渡ろうとしている人/渡るために近づいてくる人/渡るかどうか分からない人」を見ることが少ない場合があります。
目の前に表れたものだけを見るのではなく、自分の車に近づいてくるものを探すつもり見ることが大事です。
例えば車線変更をするときに、バックミラーやドアミラーだけに頼ってしまうことです。ミラーには写らない死角もあるので、自分の目で見ることも必要です。
また、駐車場で車を停める時も、バックモニターだけに頼りすぎてしまうことも注意が必要です。バックモニターに写らない場所には何があるか分からないからです。
安全不確認よりも多かった漫然運転の傾向とは一体どんなものがあるのでしょうか。
車の運転に慣れている人は、「万が一何かあったら」という考えがどうしても薄くなりがちだと感じます。
これは、運転に慣れているから仕方のないことかもしれませんが、どうしても緊張感や危機感のようなものが少ないと思われる運転が目立ちます。
たとえ同じ道を走っていても、昨日は何もなかったけど「今日は何かあるかもしれない」と気を引きしめて運転へ集中することが必要です。
漫然運転とは、前を向いて集中して運転をしているように見えて、実は「運転中に他のことを考えている」ことが見受けられます。
どうしても運転中は、いろいろなことを思い描くこともあるとは思います。
ただ、他のことで本来見なければいけない状況を見落としたり、危険を予測できなかったりすると、判断が遅れ運転操作にも支障が出ます。
安全確認をしっかりと行うことや、運転に集中することは事故を起こさない運転をする上ではとても重要です。
それだけ道路の状況を把握して判断することが求められます。言い換えれば、適切で安全な判断をするためには、情報収集が欠かせないということです。
これからの運転で、ぜひ漫然と運転をせずに安全かどうかをよく確認して行いましょう。