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事故を減らす為には、相互理解が必須!みんな自分の行動を振り返ろう!

安全マインド

2023.01.30 (月)


先日、ネットニュースに挙がった記事をご紹介します。兵庫県警西宮署が過去3年間の県内統計より「秋から冬にかけては、春から夏に比べ、歩行者の死亡事故が倍以上に増えている」という分析結果をまとめました。(10/30 神戸新聞NEXTより)

これは、日没時刻が関係しているとのことです。日没時刻が早くなる程、死亡する人は増える傾向にあり、11月は最多の24人、12月は22人が亡くなったという月別の抽出結果も出ています。この11・12月の2ヶ月間は高齢者の死亡も増えていたとのことです。

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目次

人間の「目」が関係している?

なぜ日没時刻が早まると歩行者の死亡増加に繋がるのでしょうか。私は人間の目の特性が一つの原因として挙げられるのではないかと考えます。

人間の目は常に明るさや暗さに「順応」するように出来ています。それでは、ここでクイズですよ!人間の目は「明るい所から暗い所」「暗い所から明るい所」どちらに順応するのにより時間を要するのでしょうか?皆様も一緒に考えてみて下さい。

そうです!答えは「明るい所から暗い所」に順応する方が、より時間を要します。例えば、高速道路での運転で、トンネルから明るい外へ出た瞬間、一瞬眩しくはなりますが、割とすぐに目が慣れて来ませんか?逆に、明るい野外から暗いトンネルに入った時の方が、目が慣れるまでには時間がかかっているはずです。

わかりづらい場合は、夜寝る時を考えてみましょう。電気を消して部屋を真っ暗にすると、すぐに目が慣れず、床に置いてあるものに足をぶつけたり、転ぶことがあります。(というか、私がそうでした。)電気を急に点けても一瞬眩しいですが、すぐに目は慣れてきます。

この「目が慣れる」のが「順応」です。人間の目の特性としては「明るい所から暗い所に慣れる」までに時間を要するのです。秋から冬にかけては日没時間が早まります。これまでは夕方6時過ぎまで明るかったのに、冬は4時を過ぎると暗くなり、5時には真っ暗になってしまいます。この日没時刻の変化が、私達の目にとっては大きな変化なのです。私達も地球上で生きている生物です。自然の現象の変化に適応していくことが必要です。いつもの習慣で無意識に行動するのではなく、この自然の変化に合わせて私達もいつもの習慣を変えていく必要があります。秋からは早目にライト点灯を心掛けたり、住宅街の道路ではなく、表の幹線道路へ経路を変える等、事故に出会う確率を自分から低くする行動をしましょう。

ドライバーだけに全ての責任がある訳ではない

上記は私の持論ですが、歩行者の死亡増加について、ニュースの記事に載っていた原因は「歩行者のルール違反」が挙げられています。亡くなった方の7割以上が道路の斜め横断・信号無視をしていたそうです。

つい先日も、ある芸能人の方が、交通事故により亡くなったニュースが記憶に新しいです。皆様も驚かれ、その方を偲んだことと思います。その方は横断禁止の道路を渡り、車と接触して亡くなりました。亡くなったことは非常に残念でしたが、私はその方がルール違反をしていたことも非常に残念でなりません。

もし、ルールを守っていたら、その事故は起きなかったかもしれないのです。

もちろん、横断歩道が遠いとか、横断歩道があっても車が停まってくれないとか、不便だとか、急いでいた等の様々な事情を人は抱えています。特にご高齢の方や体の不自由な方にとっては、大変な道路もあることでしょう。

でも、一度立ち止まって考えてみて下さい。車と歩行者、車と自転車が接触したら、確実に歩行者や自転車の方がけがをします。(車同士はまた別の話として)車は鉄の塊、速度の出る乗り物、接触すると相手が怪我をしてしまう、そのような乗り物なのです。車を運転するドライバーは、自分が運転する乗り物が時に凶器となることを自覚する必要がありますが、ドライバーだけに全ての責任がある訳ではありません。皆事故のない世の中を望んでいます。事故を起こしたくて日々運転している人はいません。

歩行者・自転車も、ドライバーの事故を誘発してしまわないよう、事故に自ら近づくことのないような取り組みや習慣が必要だと思います。歩行者の方や自転車の方も、自分の日々の行動を振り返ってみて下さい。事故に近づく行動を自分からしていないでしょうか。「つい」「急いでいるから」「いつもやっていることだから」「ちょっとだけだから」という理由でルール違反が習慣になっている部分はないでしょうか。

ルールを正しく理解し、守ることは大前提。必要なのは相互理解

日々、研修や教習で車に乗っていると、歩行者の方の信号無視、斜め横断はもちろん、スマホ片手に電話しながらの自転車の方や無灯火の自転車の方等、様々な方に遭遇します。このようなルール違反に対し、もしあなたが車のドライバーであればどのように思うでしょうか?恐らく私と同じことを皆思うはずです。「ルールは守って欲しい」と。私はインストラクターを仕事にしていますが、いくら自分が運転を専門にしていて慣れていたとしても、とっさの場面で事故を防止出来るかどうか、時々不安になることがあります。皆様もドライバーの立場では同じ心理だと思います。皆、ドライバーになることもあれば、歩行者・自転車の立場になることもあるでしょう。

このような中で、ドライバーだけが全ての責任を負わなければいけない訳ではありません。

もちろん、前述の通り、車は鉄の塊ですから、ドライバーは事故を防ぐ意識を持ち運転に臨むのはもちろんのことです。ただ、全てをドライバー任せにするのではなく、歩行者・自転車の立場である時も、相手への配慮を忘れないようにしましょう。

例えば、夜に道を歩く際は、かばんに反射材等をつけておくと、車は「あ、歩行者がいる」と早く発見出来ます。また、横断歩道のない場所での無理な横断や信号無視は控えましょう。自転車はどんなに急いでいても、歩道を猛スピードで滑走し、歩行者に恐怖感を与えないようにして下さい。歩道は歩行者が優先です。また、車道での逆走(右側通行)は禁止です。少しの距離であっても控えて下さい。車のドライバーは驚きます。隣の車線にはみ出て回避することが出来ない場合は「止まる」しか出来ません。非常に事故に繋がりやすい場面です。

このように歩行者・自転車もルールを守り、車に事故を誘発させないように自分の身を守ることが必要です。車・自転車・歩行者がそれぞれお互いの立場を尊重し、配慮し合って、皆で事故を防ぐ取り組みを日々実践していければ、事故のない社会は実現出来るように思えます。必要なのは「相互理解」。一人一人の協力が要るのです。これは交通社会だけでなく、家族の中でも、友人同士でも、会社内でも必要なポイントなのではないかと思います。

人生、主役は自分です。まずは自分の身を守ることが第一ですが、自分の為にやっていることが、相手の為にもなることもあるんです。「自分の為に」ルールを守り、相手も尊重しながら行動していきましょう。

「意識の持ち方」が重要

一人一人の人間が「相互理解」を行えるようになると「報・連・相」も活発になります。この報・連・相を通した「コミュニケーション」を活発にし、自分を相手にわかってもらう、相手を理解することは交通の場面のみならず、ビジネス等の日常の場面にも共通しています。

私達は自分の持っている情報や知識を、研修を通じて皆様に伝えることを日々行っています。より充実した毎日を送れる意識の持ち方やスキルを一緒に身につけていきましょう。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。