お知らせ/コラムNEWS / Column
2022.02.10 (木)
通常行うフォローアップ研修は、最初の研修が実施されたあと期間を空けてから実施される事が多いです。
これには理由があり、例えば新入社員研修のフォローアップならば、入社時の仕事へのやる気を落とさない、イメージしていた仕事と違ったとしても、それを前向きにやり遂げる意欲を高める事。その結果として離職防止に繋がることを目的としたりします。
また、仕事の達成度や進捗を確認するという意味では、受講者の個々の状況を発表してもらい、そこを講師目線でアドバイスをしていくことで、より自分の達成度が実感できて、次の仕事意識を高める事にも繋がります。
フォローアップ研修の目的や実施するタイミング、研修の内容について解説します。
目次
フォローアップ研修は、日常業務をしている中で抱える課題解決のきっかけづくり、職場での人間関係、仕事をするうえでのやる気・意欲の継続。
他にも各階層ごとで、様々な目的があります。
研修といえば新人研修やスキルアップ研修などがありますが、フォローアップ研修はどのような役割や特徴があるのか解説します。
フォローアップ研修は、研修終了後にある程度の期間が経過してから、再度研修受講者を集めて開催される研修が一般的です。
「フォロー」や「フォロー研修」、「フォローアップ」などの呼称がありますが、基本的にすべて同じものを差しています。
研修の内容を復習したり、研修後に感じた課題や悩みなどを確認したうえでどのような改善をするべきなのかディスカッションしたり、次回のフォローアップ研修までに達成する目標を設定したりします。
なお、フォローアップ研修は1回で終わるのではなく、定期的に開催するのが一般的です。
フォローアップ研修は、新入社員研修とセットで開催されることが多いです。
新入社員研修後、部署に配属されて実際に業務することで研修の内容を実践することで理解が深まります。
また、中堅社員、管理職もフォローアップ研修を行うことがあります。
中堅社員になり、チームリーダーとしての役割を持つケースは少なくありません。
今までに身につけた知識やノウハウだけでなく、経験してきた「人と仕事をすること」「ビジネスをするうえでの基礎と応用」など、仕事をするうえで土台となる部分を、誰にどのように発信するかが大事になります。
この動機づけ・意識づけ教育が、私たちの研修では強みになっています。
管理職の場合は、マネジメントに関する内容が中心であることが多く見られます。
マネジメント研修後のフォローアップ研修では、人材育成や業務内容の改善、目標の妥当性など管理職として必要な能力を磨きます。
そして大前提として、管理職こそ部下としっかり向き合う大切さを、私たちは研修を通して発信しています。
私たちが行う新入社員フォローアップ研修の目的は
人間関係の見直しと、仕事に打ち勝つ力を養う
その結果として、離職を防止する事を目的としています。
入社時には、やる気が高く仕事に向かったけど
・目の前の仕事に追われて余裕が無くなる
・上司との人間関係が思うようにいかない
・仕事も特に面白くなくなってきた
このように負のスパイラルに陥ると、離職の可能性はグンと上がります。
そんな時に、フォローアップ研修を行うことで、実際の現場での仕事をどうすれば前向きに取り組めるか。人間関係を良くするには、何をすればいいのか。明日からでも出来る具体的な行動を、私たちの研修では示していきます。
そして、フォローアップ研修で得たことを現場で実践し、再び課題を見つけてフォローアップ研修で解決策を見つける…という流れを繰り返すことで、成長の加速が見込めるのです。
フォローアップ研修には、研修の効果測定をする役割もあります。
具体的には、実施した研修が意味のあるものだったのか、研修で学んだことを社員が実施できているのか確認します。
フォローアップ研修は社員だけではなく、会社全体が成長するためにも重要な研修になります。
フォローアップ研修の対象者は、会社によってさまざまです。
新卒や中途採用者などの新しく入社した新入社員に対してフォローアップ研修を行う場合は、定期的な実施が望ましいでしょう。
定期的にフォローアップ研修を実施することで、会社の戦力になるスピードが早くなります。
なお、新入社員研修は入社直後に行うのが一般的ですが、フォローアップ研修を実施するタイミングはとくに決められていません。フォローアップ研修を実施する目的によって、いつ実施するのか決めるといいでしょう。
ここでは、入社3ヶ月後と6ヶ月後、1年後にフォローアップ研修するケースについて、それぞれ解説します。
新入社員研修の3ヶ月後に実施するフォローアップ研修は、入社時の意欲、モチベーションの確認が大きな目的です。
実際に現場で働いたことの振り返りや、目標の進捗状況などをプレゼンテーションで発表することもあります。
アウトプットによって自身の理解を深められるほか、同僚がどのようなことをしているのか知ることもできるでしょう。
また、現場に配属されたときに感じたギャップや悩みなどの不安を共有して解消するといった目的もあります。
入社してから6ヶ月経つと、研修で学んだことを活かし成果をあげている社員も、少なからず出てくることもあります。
このタイミングでフォローアップ研修を実施すれば、成果を出している社員の行動や考え方を共有することができます。さらに、ほかの社員のスキルアップにつながり、新入社員同士の絆が深まる効果も期待できるでしょう。
また、入社6ヶ月後は会社や仕事に慣れてきて中だるみしやすくなる時期でもあります。
同期がどれくらいの努力をしているのかを共有することで、モチベーション向上につながります。
1年後のフォローアップ研修は、この1年どのように過ごしてきたのか振り返りが主になります。
入社1年後になると、人によっては後輩や部下を持つケースもあります。自身が研修で学んだことをどのように活かしたのか、どのようなことで苦労したのかなどを教えるためにも、しっかりと復習するべきでしょう。
また、1年間業務をすることで自身のキャリアプランが現実的に見えてくる人もいるかもしれません。
キャリアプランをできるだけ明確にすることで、入社2年目以降何をするべきなのかハッキリとした目標を立てることができます。会社と社員双方のレベルアップを図るためにも、この時期に個人でよく考える機会を設けるといいでしょう。
新人研修のあとにフォローアップ研修を実施するメリットは、研修の理解を深めることだけではありません。
具体的には、以下3つのメリットもあります。
・新人研修では伝えられない「現実に起こっている課題の抽出と改善」
・社会人になってきたという実感の体得と、求められる役割の明確化
・この1年間をどう過ごすかというゴール設定が出来る
新入社員研修では、実際に仕事をしていく中で起こる出来事について、どのように対処していけばいいのか、概要を伝えてイメージを湧かせる事ができても具体的に浸透させるのは難しいです。
ただし、フォローアップ研修では、実際に実務を行っている場合も多いので、現実に沿って課題の抽出と解決策、誰もが頭を悩ませる人間関係に関する事を、リアルに沿って解決出来ます。
実は、この結果が若手社員の離職防止には大きな効果を発揮します。
フォローアップ研修で、今までの仕事の達成度や出来ていない課題についてを発表すると、自ずと自分が貢献してきた事が整理されます。
与えた分だけが貢献となり自分のスキルアップや価値が上がることを認識することで、社会人であることの実感が強くなります。
与えられた事をまずはやる。そこから新しい仕事の進め方を導いていくことが、仕事をやるうえでの最大の楽しみでもあることに気づいていきます。
フォローアップ研修をすることで、まずはこの1年間をどのように過ごすかというゴール設定が出来ます。
このゴールが無いと、カーナビでゴールを設定せずにただ走るだけになってしまいがちです。人はゴールがあるからこそ頑張れるし、ゴールがあるから達成した時の喜びを体感できます。
新入社員研修で、何をしていくのかイメージが出来ても、いざ現場で仕事をしていくうちにブレたりズレが生じた場合は、このフォローアップ研修で修正をしていくことも可能です。
フォローアップ研修の内容は会社によって異なります。
もちろん、会社の業務や特徴に合わせて、自由に決めることが可能です。
逆にいえば、どの会社にも当てはまるようなカリキュラムというものはありません。
自社に合っているのか、社員の成長につながるのか見極めることが、フォローアップ研修を成功させるためのポイントです。
ここでは、フォローアップ研修のカリキュラムの例を5つ紹介します。
カリキュラムの最初に取り入れたいのが、フォローアップ研修の目標を確認するものです。フォローアップ研修でどのようなことを学び、何ができるようになるのか、研修のゴールはどこにあるのかを明確にすることで、研修の理解度が高くなるでしょう。
研修時は、口頭で説明するよりも、プレゼンテーション資料や書類として用意するのがおすすめです。
資料作成の手間はかかってしまうものの、プレゼンテーション資料や書類が用意されていれば、各自が自分のペースでじっくりと読むことができます。理解も深まりやすいです。
フォローアップ研修の前に、行った研修内容を振り返ります。まずは研修の内容を参加者がどれくらい覚えているのかを確認するのです。
ここで、実際の業務で活かせたカリキュラムや、逆にあまり活かせる場面がなかったカリキュラムなどを挙げていき共有します。
なお、研修内容の振り返りはチーム単位ではなく、個人単位で行うのがおすすめです。
これは、ほかの社員の意見に影響されてしまい、自分の意見が言えなくなってしまうケースがあるためです。
可能であれば、フォローアップ研修を実施する前に、参加者個人の意見をそれぞれ吸い上げる機会を持つといいでしょう。
個人の振り返りが終わったら、小人数のチームを組み内容を共有する機会を設けます。
ほかの研修参加者が研修後にどのようなことをしたのか聞くことは、とても重要です。
参加者によっては「あまり意味がなかった」と思うような研修でも、ほかの部署に配属された社員にとってはとても有意義な研修だった、ということもあります。
このカリキュラムでは、参加者一人ひとりが正直に話すことが大切です。見栄を張って成果を誇張したり、悩みや課題を隠したりすると意味がなくなってしまいます。
悩みや失敗談などを正直に共有し、ディスカッションを通して解決方法や再発防止策を考えられる機会にしましょう。
フォローアップ研修でプレゼンテーション資料を作成した方が伝わりやすいケースでは、積極的に作成しておくのがおすすめです。
担当者はプレゼンテーション資料の制作スキルが養われます。
また、アウトプットによって情報を整理できる点もメリットです。プレゼンテーション資料はさまざまなビジネスシーンで活用できるため、担当者のスキルアップにもつながるでしょう。
また、成果を上げている社員の情報があれば、発表する機会を設けることをおすすめします。どのような取り組みをしていたのかが分かれば、ほかの社員にとっても有益な研修となるでしょう。
フォローアップ研修では、これから何をするべきなのか、自分に何が足りなかったのかなどが明確になり、成功のイメージが湧きやすくなります。
その成功イメージを達成するために、どのような行動をするべきなのか決めるといいでしょう。
プラン・実行・評価・改善というPDCAサイクルは、ビジネスに置ける基本的な考え方です。新入社員の場合は、そもそもPDCAサイクルのことをよく分かっていないケースも多いため、まずはPDCAサイクルを理解します。
PDCAサイクルを回すことを習慣づけられるようになる頃には、フォローアップ研修が必要なくなっていることでしょう。
フォローアップ研修は、理想と現実のギャップを埋めることや、最初の導入研修を深めるためにも必要な研修です。
フォローアップ研修で重要なことは目的を明確にし、研修を通じて社員にどうなってもらいたいのか伝えることです。
具体的な目的としては、「社員のメンタルケアや成長を促すため」「研修の理解度や実践状況を振り返り、成功例を共有するため」など、さまざまなものがあります。
目的によってフォローアップ研修を実施するタイミングやカリキュラムの内容が変わるため、最初に目的を明確にするといいでしょう。
※最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ぜひ目的を明確にして、効果的なフォローアップ研修で社員の皆様の成長と会社の成長を
願っております。
尚、フォローアップの前に行う最初の研修(導入研修)のに関する記事もありますので
ぜひご覧ください。
https://human-dy.co.jp/column/post-927/