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ビジネススキル
2021.12.20 (月)
仲のいい友人、いつも一緒にいる家族とは、正直どんな話をしようと恥をかいたり指摘を受ける事はほぼないでしょう。
ただ、社会に出て人と仕事をするのであれば、実はこの雑談力があなたの未来を左右するきっかけになると言っても決して過言では無いと思います。
雑談力とは、相手とスムーズにコミュニケーションが取れるからこそ成り立つものです。
特に社会で使う雑談は、相手と話がズレてしまうと評価は0点。
この先のお付き合いは無くなります。この先の未来に大きく影響します。
「雑談をうまく使って、職場の雰囲気を変えたい」
「お客様とのアイスブレイクで、スムーズに商談へ持ち込みたい」
「雑談力をあげて、誰とでも会話が盛り上がれるようになりたい」
このコラムを読んでいる人は、少なからずこのような悩みを抱えていると思います。
私も全く同じです。そして、もともとのセンスが必要だとも思っていました。
しかし!
コミュニケーション力や雑談力、会話の仕方は、あとからでも十分に身につけられるもので決して特別なものではありません。
今回は、雑談を通してコミュニケーションが円滑に取れるためのコツを示していきたいと思います。
目次
社会で使う雑談は、ただ雑に会話する事だと思ったら大間違いです。
雑談とは、誰とでもコミュニケーションを上手く取るための、会話をするための導入にあたります。
相手とのコミュニケーションを上手く取るために使うのだから、明確な目的が雑談には存在します。
つまり、雑談はただの会話でなく、目的を達成するための大事なツールなのです。
では、この雑談はなぜ必要なのか。
それは、雑談を入れるからこそ相手のガードが下がり、最終的には本音で会話が出来るまでになりやすいからです。
社会に出れば、出会う人すべてに本音で話が出来るでしょうか?
お互いをよく知り心を許せるようになるからこそ、本音で語り合い強固な信頼関係がつくれるものです。
本音と建前とはよく言いますが、建前だけでは本当の人間関係は作れないのです。
雑談力を高めるために必要なコミュニケーションでは、相手が求めているのをシンプルに答えを出していくことです。
具体的な例を挙げて見ていきましょう。
Aさん「今は、企業研修の需要はどうですか?」
Bさん「企業研修のメリットを伝えているのですが、タイミングと予算の都合が難しいみたいですね」
一見、会話が繋がっているようにも感じますが、Aさんは企業研修の需要がどの程度あるかを知りたいのに、Bさんは自分たちの研修を導入してもらうためにやっている事と、お客様の状況を伝えています。
どちらも言いたい事を言っているので話が平行線のままです。
雑談力が高い人は、相手の話を広げていく事、つまり相手に寄り添っていくことが大事です。
「今は新入社員のビジネスマナーについての研修が多くなっていますよ。
企業研修をご検討中ですか?」と一言を返すだけで会話が交わるようになります。
自分が主体的に話をリードするために、どうやって雑談力を発揮すればいいのでしょうか。
例えば天気の話とか、最近の出来事などは、定番すぎるので誰もが聞き飽きています。
例えば、身につけている物、その部屋にあるもの等から話を広げてみてはどうでしょう。
「その時計、お洒落でお似合いですね!」
「綺麗なオフィスで気持ちがいいですね!」
「今日はお会いできるのを楽しみにしていました!」
相手の身につけている物、相手がいる環境、そしてあなた自身。このような事に興味関心を持つという事は、相手からすれば「自分に興味を持ってくれている」と感じるので、会話が弾みやすくなります。
人から認められたり受け入れてもらえて、嬉しくないはずはありません。
どんどん自分から興味関心を持っていくようにしましょう。
雑談を使って盛り上がるためには、ある一定の形があります。
その形とは、
第1に、相手と共感できること
第2に、相手に取って有益であること
第3に、この人の話は面白いなと思ってもらえること
この3つの型を意識して、雑談を駆使した会話をしていくことで、どんどん相手とのコミュニケーションが広がっていきます。
ここまでは、本音を聞きだすために雑談力がきっかけになる話、相手に寄り添うための雑談力、相手に興味関心がある事を伝える為の雑談力。
これから書いていくのは「相手と会話が盛り上がる雑談力」です。
相手が何を求めているかをよく見ておく。そしてここからが大事なのですが、自分がそれに興味関心がなかったとしても合わせていくのが大事です。
「〇〇さんもゴルフが好きなんですね。私も月に1回は行きますけど、本当に楽しく出来るスポーツですよね!」
共感できる体験を見つけて、お互いにその時の感情を共有しあうことがベストです。
ここで気をつけて欲しいのは、相手が知らない事を話すことで、マウントを取ってしまうこと。相手にとってこれほど嫌で迷惑な会話は無いからです。
また、会話をしていて「自分が知らない事」が出てきたらそれを持ち帰り、後日「この前話をした〇〇の事だけど、△△ということみたいです」と、相手に雑談を出していくことでより会話も広がります。
雑談をしていて面白いなと感じる理由は、大きく分けて2つあると思います。
1つ目は、話そのものが面白い
2つ目は、話をしているその人が面白い
特に1の場合は、誰でも雑談を面白くさせることが出来ます。どうすればいいのかというと、面白い話のネタをつくればいい。
日頃から、面白い話のネタをストックしておけば、誰でも盛り上がれる雑談力を身につけることが出来ます。
面白くて笑ってしまうネタをどれだけ見つかれるのかが大事。
・自分が笑ってしまった話、経験談など
・人から聞いた話で面白かったこと
・日常生活で見かけた出来事を覚えておく
上記3つの事を、自分が笑った状況をそっくりそのまま再現できるかどうかがポイントになる。変に省略したり、言葉足らずになるだけで、自分が思うように伝わらなくなってしまう事があるから要注意です。
面白い話の中には、必ずと言っていいほど「キーワード」があります。
このキーワードを逃さずに入れていくことが大事になります。
何かを始める時に、皆さんはまず何を考えるだろうか。
例えば、初めてバスケットボールをやろうとする時。
初めて料理をつくろうとする時。
雑談をする時も同じで、初めてやる時には「やり方」「ルール」を知っておくことが大事になります。
誰でも初めから会話がスムーズに出来ているのだろうか。思うように雑談から相手の懐に飛び込んでいけるのだろうか。
もしそう見える人がいるならば、たくさんの方と会話をしていて身につけてきたものだろう。
雑談力もコミュニケーション力も、訓練を積んで磨いていくもの。自然に身につくものではありません。
ぜひ、多くの人と会い、会話をしていくことで場数を踏んでいきましょう。
本書が少しでも皆さんのご参考になれば幸いです。