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ビジネススキル
2021.09.22 (水)
課長から見て「思うように動いてくれない」「人の話を聞いてくれない」「一筋縄ではいかない」このような指導が難しいと感じる部下に、どのような指導を行って行動してもらえばいいのか。ここについてまとめた記事です。
以前、お客様とのお打合せでこんな話を聞いた事がある。そのお客様は、人材開発部門にいる課長の方だった。
「現場の状況もよく分かります。自分も現場で働いていた時は、よく上司にこうしてくれ、ああしてくれと提案をしていましたから。でも、いざ今の立場になると、会社の考えも分かるし経営視点で考えていかないといけない。社員の声ばかりを聞いてはいられないんですよね。まさに中間管理職あるあるで上と下との板挟みってやつです。」
この記事を読んでいる方の中でも、もしかしたら共感できると思う方もいるかもしれない。
課長って大変だな、部下指導はなかなかうまくいかないな、ストレスがたまるなと感じながらも毎日の業務に追われていないだろうか。
あえて厳しく言います。まず「部下の指導が難しいと感じるのは、ただ単にあなたの力量不足に他ならない」という事実を直視するところからスタートすべきです。私もその事実に目を背けずにいたところからスタートしました。
本章では私の実体験を元にした、管理者なら外せない難しい部下の指導方法についてを書いていきます。
読んだ直後から、部下に頼られる管理者になろう。
目次
まずどんな課長が求められているのかを書いてみたい。会社によっても求められる役割は様々あるかもしれない。ここでは、部下指導をする課長として一般的に会社から何を求められているのか。
実際に、私がお会いした各企業の課長の方へ直接話を伺ってみた。その中で多く出てきたのが以下4つである。ぜひ押さえたいポイントである。
まず、最初に伝えたい事である。リーダーシップというのは、人によって色々な解釈がある。
ここでは、人に自分の仕事を魅せられるリーダーシップということを挙げたい。自分の仕事を部下に魅せていくとどうなるか。
常に真面目に一生懸命に取り組んでいる課長の姿を見ると、こう思うものである。
「信頼できる」と。信頼された課長に部下は歩みよる。課長として大事なのは、管理業務だけでなく、自分のやるべき仕事もやりつつ(魅せつつ)課長しての仕事もやることが大事になる。なぜなら、大多数の企業は会社の業績は、課長職にかかっている事が多いからだ。
会社の業績はもちろん、会社の組織運営は課長をはじめ、主任や係長が現場での業績を伸ばしていると言えます。会社の業績は
このような点についてを、会社の上にいる人たち、もしくは部下に対して対話が出来ているかどうかがポイントになる。
しかし、もし課長が「こう言ったらどう思われるだろう」とか「そもそも本当に必要なのか」という概念があると対話する事にブレーキがかかる。
特にここでは、部下が分かるような言葉選びや言葉使いが出来ているかどうかが大事になる。
「あんなに繰り返し言ったのに、なぜ分からないんだろう」と課長は言うかもしれないが「何回聞いてもよく分からないなぁ」と部下は思っているかもしれない。
部下の指導が難しいのではなく、自身の指導が難しさを招いていることに気づく必要がある。部下が難しいと感じる指導こそ悪循環を生むのだ。
部下の動きを確実に管理する。と意気込む課長も多いかもしれない。でも、部下の持っている存分に引き上げ、出来る事を最大限にやらせてフォローをする事がもっとも大事な管理でもある。
管理する=監視するになるのではなく、部下が成果を出せるように課長として何をするかを意識する事。そして具体的に組織の方向性に沿った部下指導をしながら前に進む。
自分の役割を明確にして、組織運営の一躍を担うようにしたい。
ここで少し私の話をしたいと思う。
私が初めて管理職になった時、部下は約20名くらいいた。この20名の部下とは、それまで一緒に仕事をした事はほぼ無かった。
私より年上は数人しかいなかったが、全く違う部門から管理職として赴任したために、業務中に分からない事があっても、部下達は私を飛び越えて私の上司に判断を仰いでいた。
そして私の指示に対して「はい」と言ってはいるものの、行動には移していないということが最初の頃はよくあった。
そこで「私の話に聞く耳を持たないなら、部下が聞いてくれる言葉を使おう」と思い、部下目線で話すようにした。
そう、自分目線ではなく相手目線でものを考えるようにした。
例えば・・・
私「〇〇部門で人が足りないので、来週から2週間、〇〇さんに行って助けてあげてもらえないかな」
〇〇さん(部下)「え? 私がですか?」
私「〇〇さんは、いつも他の人が困っている時にサポートしてくれたり、自分だけでなく周りの人もうまく出来るように全体をよく見ている。そんな人がいてくれたら、その部門の人達もみんな心強いと思うんだ。」
〇〇さん「いえいえ、そんなことはないです。でもそう言ってもらえて嬉しいです。わかりました。」
このように、相手の良い所を常に観察して、相手の心に響くことは何かを考えて伝えるのは、とても重要なことである。
厳しい顔をする部下がいればいるほど、課長であるあなたのスキルが磨かれる。
部下が1人いれば、1通りの方法だけで指導ができるとは限らない。1回でダメならば、繰り返し指導をする。ぜひ100回繰り返し指導するつもりで接して欲しい。
途中で諦めてしまうと部下には「あの課長が言っている事、よくわからないな」と烙印を押されてしまう。部下指導に終わりはない。諦めずに根気よくやることが大事である。
まず部下に指導をする前に、自分の部下の特徴を把握しているだろうか。確かに、プライベートのことを細かく把握するのは、今このご時世では難しい。
ここで伝えたいのは、部下はどんなタイプなのか。どんな能力があるのか、長所は何かという事をどれだけ普段から見ているかという事である。ここでは、大きく2つのタイプに分けて考えてみたい。
1つ目のタイプは、基本的にすべて自分で決めて行動をしたいタイプ
自分のプライド、今までのキャリア・経験があることから専門性に特化している事が多い。
一言で言えば、職人気質であるという事。
自分から課題に率先して取り組んでいくので、やりたいように自分で決めていくタイプ。
2つ目のタイプは、基本的に他人の意見や情報をもとにして決めるタイプ
自分の考えや意見があっても、それを押し通すようなことはせずに、周りと合わせながら
自分の考えも取り入れていく。皆の意見をうまく集約して決定していく事が多い。
このどちらのタイプに分かれるのかを知っているだけでも、指導の時にはどのように言葉をかけていいのかが見えてくるだろう。
大事なことは、部下のタイプをよく見て分析をして、部下に合わせて使う言葉をかえていくのが課長として大事な指導のやり方である。
部下への指導で悪戦苦闘している課長がいる。全員が素直に指示命令を聞いてくれるほど、
ラクなものはない。でも、本気で部下のために熱量をこめている課長の姿は、必ず周りは見ているもの。
だからこそ根気強く諦めずに、会社の考えだけでなく「自分の思い」を伝えていこう。人に伝わるように伝えるには、自分の言葉で自分の思いを伝わるように伝える事が大事である。
指導法なので、時と場合にとっては言葉を選ぶ必要がある。しかし、基本となる考え方は、部下に自分が望む行動をしてもらうように促すことである。その為の手段をたくさん持っている課長は強い。
部下への指導について上手な上司、先輩。それだけじゃない。今は多くの書籍も出ているし、you tubeなどの動画でも取り上げられている。
このように、うまくいっている、成果を出しているものから盗んで実行していく。すべてを独学でやることも間違いではないが、過去うまくいっていることを真似て盗んだ方が、結果が出るまでの時間は遥かに早い。
ぜひ、部下に響く言葉を増やし、人に頼られる課長、必要とされる課長、そして企業を牽引するのに欠かせない課長になっていこう。