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ビジネススキル
2022.05.30 (月)
これまで「課長は中間管理職としてプレーヤーでもあり、現場でのマネジメントもするんだ」という認識は、大多数の人が持っていた課長像でした。
しかし昨今、やることが多く、どちらかといえばプレーヤーのウエイトが大きいという現状であると感じます。
課長の役割を正しく認識して行動することが、企業の業績向上には欠かせない必須科目となっています。
現場も知り、会社経営の視点でマネジメントが出来る課長がいることで、社風が変わり組織力が強くなった企業は多いです。
企業側も課長に求める期待が大きいと言えます。
ここでは、デキる課長は何を意識しているのか。デキる課長はどんなビジネススキルがあるのか。
要点を絞って述べていきたいと思います。
目次
新しく課長になったからといって、いきなり“やってもいない事”ができる事はありません。
成果を出している課長も、最初は皆同じです。
課長になってから成果が出るまでのスピードには個人差がありますが、早い段階から成果を出す人には、必ず共通点があります。
しかも、明日からでもすぐにできる事も含めてまとめました。
その共通点を以下の〇つに示したので、ぜひ試してみてください。
部下としっかり向き合うとはどういうことなのでしょうか。
言葉では分かりづらいので、具体例で示してみたいと思います。
※悪い例
朝、部下が出社して課長であるあなたへ挨拶をしてきました。
しかし、あなたは就業時間前の貴重な時間を、パソコンのメールチェック、書類管理、今日1日の予定確認などでパソコンとにらめっこしながら挨拶を返しました。
※良い例
朝、部下が出社して課長であるあなたへ挨拶をしてきました。
あなたは就業時間前の貴重な時間で、パソコンのメールチェックや書類管理、今日1日の予定確認をしていましたが、手をとめて部下の顔を見て“笑顔で元気に挨拶”を返しました。
どこにでもある身近な場面だと思います。
でも、たったこの数秒手をとめて、相手の顔を見て笑顔で挨拶をすることで、部下が受ける印象は全く違います。
頭では分かっていても、日々の忙しさに埋もれて、思わず悪い例のような事になっていないでしょうか。
管理職の大事な仕事は、部下と、人と向き合うことが大前提です。
向き合うことができない課長に、人のマネジメントや部下育成は難しいです。
なぜなら、よく相手を見ていないからです。
上司だから。課長だから。役職が上がるたびに、プライドもあがる。
これは悪い事ではありませんが、完璧を装うと人は近寄りがたいものです。
心理学用語の1つに「ツァイガルニク効果」と呼ばれる言葉があります。人は達成できなかった事や中途半端になっている事の方が、達成した事に比べて記憶に残りやすいというものです。
完璧で非の打ちどころがない課長よりも、苦手な事があったりできない事があった方が、部下からしても人間味を感じやすいものです。
勿論、全然できない頼りにならないのは問題ですが「課長にも苦手、不得意なものがあるんだな」という心理が部下に働くと、部下も助けてくれます。
上司の足りない部分は部下が補う。部下の足りない部分は上司がフォローする。
このような関係を築ける組織は強い組織になれるはずです。
新任とはいえ課長だから、すべてを把握してできないとダメ。こうは思わず、お互いにフォローしあえる関係になりたいものです。
課長になった頃は、とにかく自分が!といく気持ちが強く働きます。
・自分が率先して行動する
・自分から周りに働きかけていく
・自分が組織をまとめていく
他の人の意見や言葉を、気づかないうちに集中して聞かない事が出やすいです。
ここでも具体的に日常でよくある場面を例として出してみます。
※悪い例
部下「〇〇の件に関して、提案をしたいので企画書を持ってきたので目を通してもらえますか。課長からの意見も聞きたくて」
課長「(サッと見て)ありがとう。あとで詳しく見て、また声を掛けるね」
数日後
部下「課長、この前の企画書はどうでしょうか」
課長「・・・ (しまった。まだ詳しく見ていない)」もしくは「・・・(見たけどアドバイスする考えをまとめていない)」
部下が提案してきたら、その時でなくても改めてしっかり時間を取らないとこのような事になります。
人の話を聞かない上司に、部下は信頼しません。
これは部下に限らず、お客様にも言える事です。
こうならないためにも、人の話はしっかり聞く。話が終わるまで遮らない事が大事です。
※良い例
部下「〇〇の件に関して、提案をしたいので企画書を持ってきたので目を通してもらえますか。課長からの意見も聞きたくて」
課長「(サッと見て)ありがとう。後で詳しく見て、後日自分の見解や会社の意向も踏まえてまた声を掛けるね」
必ず、部下の提案には時間を取り自分の見解をしっかりとまとめて、提案が通る通らないも含めて伝えるようにする。
日常の中で、何もない1日の中でも、部下に声掛けをすることは大事。
ただでさえ部下は上司に気をつかうし、気兼ねなく話すことも出来ない人だっています。
だからこそ、さりげない一言でもいいので、部下に声を掛けていくことで関係が作れます。
ちょっとした一言、自分が気になっている話題、時には世間話でもいいと思うので
会話量は上司としても意識していきたいところです。
今、会社がどのような動きをしているのか。何がどうなって進んでいるのか。
特に意識が高い社員は気にします。
また、それほど意識が高くない人であっても、このような情報を知っていくことで、興味関心が出てくることもあります。
上からの言葉をそのまま落とすだけでなく、自分の考えや部下にこうなって欲しいと意見も組み込んで、課長としての自分の言葉で発信したいものです。
伝えるべき事と伝えられない事もあるので、ここはしっかり線引きをしてなるべく多くの情報を伝えていく事も大事になります
以上5つの事は、部下との信頼関係が強い課長には共通しています。
仕事は人とするものですから、やはり人との信頼関係を作るためにもとても大事になります。
今回のコラムでは、5つのデキる課長のポイントをまとめました。
まだまだ細かい部分を見ればたくさんありますが、新任課長である課長でもすぐにできる事ばかりです。
人間関係は、手広く無理してつくるものではありません。
うまい人は、自然と関係が作れていく感覚があります。それは、何もせずに作られるものではなく、日々の部下を思う気持ちを行動に示す事が大事です。
あたり前の日常を、自分の理想とする日常にどんどん上書きしていきましょう。
次回のコラムでは、課長に求められるリーダーシップについてを書いていきたいと思います。
ぜひこちらもアップした後、読んでみてください。