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階層別研修の目的やメリット・デメリットを詳しくご紹介!

Column

2022.02.15 (火)


近年、人材育成の手法として改めて階層別研修の重要性が注目されています。

階層別研修は新入社員研修や年次研修、管理職研修など特定の階層を対象とした研修のことであり、既に導入している企業も多いでしょう。

しかし、社内において階層別研修の目的が理解されておらず、研修が形骸化しているケースも珍しくありません。

 

今回は階層別研修を実施する目的、そして階層別研修のメリットとデメリットについて詳しく解説します。

階層別研修を適切に実施し、企業の生産性向上を目指しましょう。

 

階層別研修の目的やメリット・デメリットを詳しくご紹介!のイメージ

目次

階層別研修とは「役職」ごとに実施する研修

階層別研修とは、役職や職能ごとに社員をグループ分け(階層化)し、グループごとに異なるカリキュラムで実施する研修を指します。

例えば、その年に入社した社員を対象に実施する「新入社員研修」、課長クラスの管理職を対象とする「管理職研修」などが該当します。入社から数年おきに実施される年次研修も代表的な階層別研修です。

 

【代表的な階層別研修と主な対象者】

〇 新入社員研修(入社1年目の社員)

〇 新任管理職研修(新たに管理職に就任した社員)

〇 管理職研修(課長クラスの管理職社員)

〇 上級管理職研修(部長以上の管理職・取締役社員)

〇 年次研修(規定年数の社歴に達した社員)

 

階層別研修の目的は業務遂行スキルの「底上げ」

階層別研修の目的は社員一人ひとりの業務遂行スキルの底上げにあります。

OJTによる教育のみでは環境によってスキルの習得具合が異なるため、同階層の社員であっても同様の仕事がこなせるとは限りません。

そこでOff-JTによって体系的な教育を施し、不足しているスキルを保管させる必要があるのです。

 

階層が上がるごとに新たなスキルの習得が必要となる

一般的に、企業という組織の中では階層が上がるごとに求められるスキルが増加します。

特に一般職から管理職に昇格する場合には、従来の職務で培ったスキルとは全く別種のスキル習得が必要となることもあるでしょう。

 

階層別研修には階層の変化に応じて最低限身に付けるべきスキルを習得させる狙いがあります。

もちろん、数日間の研修では全てのスキルを習得させることは困難です。その階層に属する社員としてあるべき姿を示し、自己成長を促すことも階層別研修の目的です。

 

階層別研修のターゲットは各階層の平均レベルに満たない社員

階層別研修は各階層の平均レベルに満たない社員をターゲットとして実施されます。

先述したように、階層別研修の目的は各社員の不足スキルを補完し、その階層の最低ラインを底上げすることです。このような研修はボトムアップ研修とも呼ばれます。

 

原則として、階層別研修は階層が上がった直後の社員に対して実施するものです。

既にその階層で平均以上のスキルを有している社員を研修に参加させてもスキルアップ効果は期待できません。

このような社員に対しては、階層別研修ではなく後述する「選抜研修」に参加させる方法もあります。

 

階層別研修と選抜研修の目的の違い

階層別研修と混同されがちなOff-JTが「選抜研修」です。

どちらも特定の社員を対象とした研修ということでは共通していますが、その目的は全く異なります。

 

階層別研修が社員の「底上げ」を目的とするのに対し、選抜研修は社員の「引き上げ」が目的です。選抜研修では、ある階層の中でも上位のスキルを有する社員を対象に、次の階層へのステップアップを図るためのカリキュラムを実施します。

 

実際の選抜研修では管理職候補や幹部候補を絞り込んで対象者を選出するケースが一般的です。そのため研修に参加したくても選抜されない社員が出てくることも考えられます。

組織内での出世にも関わるため、選抜研修を実施する際は選抜されなかった社員に対するフォローも必要です。

 

階層別研修のメリット

企業が階層別研修を実施するメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

1、階層ごとにスキルの均一化ができる

2、同階層社員との交流でモチベーションアップが期待できる

3、人材育成のコスト削減ができる

 

ここではそれぞれのメリットについて解説します。

 

1. 階層ごとにスキルの均一化ができる

1つめのメリットは階層ごとにスキルの均一化ができるということです。

同階層に属する社員のスキルにばらつきがあることは組織の運営上好ましい状態ではありません。スキルの最低ラインを均一化し、誰もが一定以上の業務遂行能力を発揮できれば効率的な組織委運営が可能となります。

 

日本では高度経済成長期から「仕事は目で見て盗むもの」という価値観が根強く、現在でもOJTに頼った人材育成が主流です。

しかし、OJTは配属された部署や仕事内容によって習得するスキルに差があり、本来その階層で求められるスキルが身に付かないことも考えられます。

 

各階層の社員全員が一定以上の成果が出せるよう教育するためには、Off-JTである階層別研修の実施が不可欠です。

階層ごとに必要なスキルを示し、会社が理想とする人材に近付けるよう自己研鑽を促しましょう。

 

2. 同階層社員との交流でモチベーションアップが期待できる

2つめのメリットが同階層に属する社員と交流の機会が作れることです。

同階層に属する社員同士であれば仕事に対する考え方や普段の業務の進め方など共通の話題も多く、お互いのノウハウを交換する場にもなります。立場が近い社員同士での交流により新たな気付きを得ることもあるでしょう。

 

特に若い社員にとっては一括採用で入社した同期社員との交流は大きな刺激になります。

仕事に対するモチベーションアップも階層別研修を実施する大きなメリットです。

 

3. 人材育成のコスト削減ができる

3つめのメリットは人材育成のコスト削減です。

本来、人材育成には非常に大きなコストが掛かります。研修を1つ行うにしてもカリキュラムの作成や会場・機材の手配、講師の費用など手間とお金が掛かってしまうものです。

 

しかし、階層別研修は各研修が定期的に行われるとこもあり、ある程度はマニュアル化ができます。PDCAサイクルを回していけばマニュアルの最適化も可能です。

研修を繰り返しノウハウが蓄積されていけば他の研修よりも低コストで実施できるようになるでしょう。

 

階層別研修のデメリットと対策

一方、階層別研修にはデメリットもあります。主なデメリットとして挙げられるのは以下の2つです。

 

1、研修のコンセプトが曖昧になりやすい

2、研修が形骸化しやすい

 

それぞれのデメリットについて対策を踏まえて解説します。

 

1. 研修のコンセプトが曖昧になりやすい

1つめのデメリットは研修のコンセプトが曖昧になりやすいという点です。

効果的な階層別研修を実施するためには各研修のコンセプトを明確にしなければなりません。しかし、そのためには長期に渡る人材育成計画とその基となる経営戦略が必要です。

長期的な経営戦略に則した研修内容でなければコンセプトも曖昧になってしまいます。

 

また、「あの企業はこのやり方で成功しているから」と流行に乗って簡単にコンセプトを変えてしまうのも好ましくありません。

企業の経営戦略が根底にあることを踏まえ、目的がぶれることなく長期的な研修カリキュラムを制定することが大切です。

 

一方、経営環境の変化に合わせて研修内容をアップデートしていくことも重要です。

特にIT化が進む現代では企業経営も柔軟な対応が求められます。しかし、どのような状況であっても階層別研修の根底に経営戦略があることは変わりません。

経営戦略の変更があった場合は、その内容を踏まえて研修内容を見直していきましょう。

 

2. 研修が形骸化しやすい

2つめのデメリットは研修が形骸化しやすいことです。

「階層別研修は入社から一定の期間が経過したときや特定の役職に昇格したときにルーティンで受講するもの」と捉えている社員も少なくありません。

結果として階層別研修そのものが形骸化してしまい、単に社員の交流の場になってしまっているケースも見られます。

 

階層別研修を形骸化させないためには現場の管理職がその重要性を認識することが重要です。事前に上司から研修の目的や内容を伝達するだけでも、参加者の研修に対する心構えが変わります。

効果的な階層別研修を実施していくためには、研修を主催する人事だけではなく会社全体の理解と協力が必要です。

 

【まとめ】 階層別研修の目的を理解し企業全体の底上げを図ろう

階層別研修は各階層に属する社員のスキルを底上げすると同時に、企業が求める人物像を提示し自己成長を促す場でもあります。

しかし、管理職を含めた現場社員がその目的を理解できていなければ研修が形骸化してしまい、十分な成果を上げることはできません。

 

効果的な階層別研修を実施するポイントは「経営戦略に則したコンセプト設定」と「研修に対する現場の理解を得ること」です。

 

階層別研修を適切に実施し、企業全体の底上げを図りましょう。